PSC、UIAA、EN規格をクリアしたチェコ生まれのテンドンロープ。テンドンナノテクノロジーとテフロン®加工により高い撥水性と高強度を兼ね備えています。マスターロープは中でも軽量でタフなため、クライミングや山岳でのエクストリームな昇降に適しています。SBS(SimpleBradingSystem)により、シース(表皮)が破損しにくい一方、なめらかでもあります。
ロープの概要
テンドンマスターロープは一般向けのアンビションと異なり、エキスパート向けです。クライミングの分野でロープの重さはひとつのキーファクターです。直径を小さくとり驚くべき軽量を実現しつつも、UIAAなど各種規格にも適合する強度を維持しています。
また、シース(表皮)にはSBS(Single Brade System)を採用しています。SBSはシース(表皮)の編み目をより滑らかに設計する事により、カラビナやビレイデバイスとの相性を高めています。
また、シース(表皮)にはSBS(Single Brade System)を採用しています。SBSはシース(表皮)の編み目をより滑らかに設計する事により、カラビナやビレイデバイスとの相性を高めています。
スペック
※2019/09情報
マスター 9.4mm |
マスター 9.7mm |
アンビション 10.0mm |
アンビション 10.2mm |
アンビション 10.5mm |
|
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ロープ径(mm) | 9.4 | 9.7 | 10.0 | 10.2 | 10.5 |
UIAAフォールズ 耐墜落回数 |
5-7 | 7-8 | 9 | 12-13 | 9-10 |
重量(g/m) | 58 | 61 | 67 | 67 | 69 |
最大衝撃 荷重(KN) |
7.0 | 7.0 | 7.8 | 7.1 | 7.9 |
シース(表皮) のずれ(mm) |
0 | 0.1 | 0.1 | 0.1 | 0 |
静荷重 伸縮率(%) |
6.2 | 6.3 | 5.7 | 6.1 | 6 |
動荷重 伸縮率(%) |
37 | 36 | 33 | 36 | 34 |
ノットアビリティ | 0.9 | 0.9 | 1 | 0.8 | 0.8 |
シース(表皮) SBS加工 |
あり | あり | あり | なし | なし |
シールド加工 | コンプリート シールド |
コンプリート シールド |
コンプリート シールド |
コンプリート シールド |
コンプリート シールド |
クオリファイド | EN892(ヨーロッパ規格) CE1019マーク取得 UIAA(国際山岳連盟)基準 独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE) |
使いやすさを追求
ロープの柔らかさはクライミングロープにとっての大きな課題です。ロープの柔らかさを示すデータとして、ノットアビリティがあります。なお、ノットアビリティを簡単に説明すると、ロープにシンプルノットを作り10kgの荷重をかけた時の結び目の内径から計算される値です。
もちろん、テンドンはノットアビリティの高さだけではありません。15mmの長さでシース(表皮)とコアが縫い合わされている事により、表皮とコアの撚れが起こりません。
もちろん、テンドンはノットアビリティの高さだけではありません。15mmの長さでシース(表皮)とコアが縫い合わされている事により、表皮とコアの撚れが起こりません。
※さらにロープの中心にマークがほどこされているので、残りのロープの距離を把握することに役立ちます。
シールド加工
コンプリートシールド・・・ロープの表皮および中芯にテフロン®加工を用いて、撥水性を飛躍的に上げています
● シールド含浸実験結果 - - ロープを水に浮かべる前後の重量測定実験 - -
シールドなし
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コンプリートシールド
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実験ロープ の重量 |
100 | 100 | |
水に浮かべた (沈んだ)後の 重量 | 1時間後 | 149 | 114 |
5時間後 | 158 | 127 | |
24時間後 | 162 | 127 | |
沈んだタイミング | 1分後 | 24時間後も 沈まず |
ナノテクノロジー
ロープの表面は、通常、ミリメートルからマイクロメートル(ミリメートルの1000分の1)レベルで仕上げられるのに対し、テンドンロープはナノメートル(マイクロメートルの1000分の1)レベルで仕上げてられています。テフロン®加工で表面全体を覆う事により、水やほこり、その他微粒子などからコアを保護し、ロープ全体の不浸透性が非常に高く作られています。
実験および実地の登山経験の両面の方法より、ナノテクノロジーは他のロープと比較して、撥水性だけでなく、耐摩耗性の高い結果データが出ています。この結果は、論理的にロープの寿命とクライマーの安全性を高めていると言えるでしょう。
実験および実地の登山経験の両面の方法より、ナノテクノロジーは他のロープと比較して、撥水性だけでなく、耐摩耗性の高い結果データが出ています。この結果は、論理的にロープの寿命とクライマーの安全性を高めていると言えるでしょう。
↓下のビデオにてナノテクノロジーの撥水性の高さを確認できます。